はじめに
前回は「親に相続の話をどう切り出すか」を考えました。でも、話し始めることができても、次にこんな疑問が出てきます。
「で、これって誰に聞けばいいんだろう?」🤔
相続には、税金、家や土地、書類、家族の話など、いろいろなことが出てきます。税理士、司法書士、行政書士、弁護士……と考え始めると、相続の準備より先に「専門家の違いを覚える」勉強が始まってしまいます😵
今回は、そこをできるだけシンプルにします✂️
こんな人に読んでほしい
- 親と相続の話を始めたけれど、その先が分からない
- 誰に相談すればいいのか分からない
- 司法書士、行政書士、税理士、弁護士などの違いがよく分からない
- 相談したいけれど、まだ考えがまとまっていない
- 親の立場で、どこから相談すればいいか知りたい
この記事の目的
専門家の仕事を細かく覚えることではありません。「相続について相談したい。でも、どこに行けばいいの?」というときの、最初の案内図を作ることです🗺️
結論:困りごとから選ぶ。迷ったら、まず司法書士へ

相談先は、専門家の名前からではなく、「何に困っているか」から選ぶと迷いにくくなります🧭その「困っていること」は、家族で話してみて初めて見えてくるものです💬 そして、何から聞けばいいか分からないときは、まず司法書士に相談するのがおすすめです👍 家や土地の名義変更、遺産分割協議書、遺言書まで、相続でよく出てくる手続きをまとめて相談できるからです。
2026年5月に全国の18〜79歳を対象に行われた調査「世代別2,000人のリアル『私たちのお金白書』」第1弾では、専門家に相談したい人(「どちらかといえば相談したい」を含む)は、受け取る側で65.9%(1,258人中)、渡す側で60.1%(1,377人中)でした📊ところが、相談したい人のうち、受け取る側の42.5%(829人中)、渡す側の41.7%(828人中)が「どの専門家に何を相談すべきか分からない」と答えています😮

足りないのは、相談する気持ちではなく、入口の情報なのかもしれません🚪
困りごと別・相談先の早見表

| こんなときは | 相談先 | 頼めること |
|---|---|---|
| 家や土地の名義を変えたい | 司法書士 | 相続登記(不動産の名義変更)の手続き |
| 遺産分割協議書をつくりたい | 司法書士(行政書士でも可) | 相続人で決めた分け方を書類にする |
| 遺言書をつくりたい | 司法書士 | 遺言書づくりの手伝い |
| 相続税がかかるか心配 | 税理士 | 相続税の計算や申告 |
| 家族でもめている・もめそう | 弁護士 | 相続人どうしの話し合いや争いの対応 |
| 亡くなった人の預金の手続き | その銀行など | 口座ごとの相続の手続き |
| 何から聞けばいいか分からない | 司法書士/市区町村の無料相談 | 何が必要かの整理 |
司法書士をすすめる理由

いちばんの理由は、家や土地の名義変更(相続登記)を代わりにできるのは、司法書士と弁護士だけだからです🏠(日本司法書士会連合会)
相続では、家や土地が一つでもあれば、名義変更がほぼ必ず出てきます📄司法書士なら、その名義変更に加えて、法務局に出す遺産分割協議書の作成や、遺言書づくりの手伝いまで、まとめて頼めます🤝(日本司法書士会連合会)
遺産分割協議書は行政書士にも頼めます✍️ただ、名義変更まで考えると、最初から司法書士に相談したほうが、窓口が一つで済みます。
ただし、相続税がかかりそうなら税理士、家族でもめているなら弁護士です⚖️司法書士に相談して、そちらが必要だと分かれば、その時点で切り替えれば大丈夫です。
市区町村によっては、無料の相談会を開いているところもあります🏛️「そもそも相談するほどのことなのか分からない」という段階なら、こちらから始める方法もあります🌱
考えがまとまっていなくても、相談していい

同じ調査で、専門家に相談したくない受け取る側(429人・複数回答)に理由を聞いたところ、いちばん多かったのは「相談するほど考えがまとまっていない」(21.4%)でした📋「何を相談すればよいか分からない」(19.6%)、「どこに相談すればよいか分からない」(15.9%)も上位に入っています。
でも、相談は完成した質問を持っていく場所ではありません🙅分からないことを整理するために相談する、という使い方で大丈夫です😊
「相続について何も分からないのですが、何から確認すればいいですか?」
ここから始めていいのです👌
相談の前に、まず家族で話してみる

「何をしたらいいか分からない」のは、受け取る側だけではありません👀同じ調査では、渡す側(1,377人・複数回答)の心配ごとでいちばん多かったのも、「いつ・何から準備すればよいか分からない」(23.4%)でした📈
話し合わないままでは、何が必要かは見えてきません🌫️家族で話してみると、「家の名義をどうするか」「税金がかかりそうか」「遺言書を残すか」など、必要なことが見えてきます💡相談先も、そこで自然に決まってきます。
親の側が「自分がいなくなった後は、子どもたちで何とかするだろう」と何も伝えないままだと、子どもの側は何から手をつければいいか分かりません😥
話すときは、次の3つを分かる範囲でメモしておくと、そのまま相談にも使えます📝
- 家族:親、子ども、兄弟姉妹など、相続に関係しそうな人
- 財産:預貯金、家や土地、保険など、「これはありそう」というもの
- 気になっていること:「家の名義」「税金」「もめないか心配」など
分からないところは「分からない」と書いておけば大丈夫です。
費用は、最初に聞いておく
同じ調査では、相談したくない受け取る側の16.3%が「費用が分からない/高そう」と答えています💴
相談料や依頼したときの費用は、事務所や内容によって違います。「相談だけならいくらか」「頼んだらいくらか」は、最初に聞いて構いません🗨️それだけでも安心材料になります😌
まとめ
相続の相談先は、専門家の名前ではなく、「今いちばん困っていることは何か」から選びます🧭
- 家や土地、遺産分割協議書、遺言書 → 司法書士
- 相続税 → 税理士
- 家族でもめている → 弁護士
迷ったら、まず司法書士へ。そしてその前に、家族で話してみる。話し合うと、何が必要か、誰に頼むべきかが見えてきます✨
次の回へ
相談先が見えてくると、今度は「相談する前に、家で何を準備しておけばいいの?」という疑問が出てきます🤔次回は、親の側から見た相続について、「いつ・何から準備すればいいのか」を考えます📮

あとがき
「相談先が分からない」というより、調査結果にもあるように、渡す側・受け取る側の双方に共通しているのは、「何をしたらいいか分からない」ということだと思います💭
話し合いがなければ、何が必要か分からないのが普通です。
私の経験から、渡す側の方にどうしても持ってほしくないのが、「わしが死んだ後は、兄弟・姉妹で何とかするさ」という気持ちです🙏相続が「争族」に変わってしまうことがあるからです⚠️
金額の大小ではありません。人はお金が絡むと、魔物に変わってしまうことがあります👹たとえ兄弟・姉妹の仲が良くても、それぞれの配偶者の存在が争いの種になることもあります🌱争いの末に縁を切るといった、亡くなった人が望まない結果になった話は、何度も聞いたことがあります😢

だからこそ、渡す側は「どのようにしたいか」というビジョンをしっかり持ち、その意思を受け取る側に伝えるべきだと思っています📣意識がしっかりしているうちに伝えておけば、受け取る側も心の準備ができます🫶双方にとって良い状態にしておくことが、相続では必要なのではないでしょうか🤝
話し合いの結果として、司法書士に頼むのか、税理士に頼むのか、依頼先も決まってくるのだと思います🌸

