他人の文章や画像、どこまで使っていい?|「引用」の5つのチェック

他人の文章や画像、どこまで使っていい?「引用」の5つのチェック(SNSトラブル事例 番外編) SNS・ITリテラシー

はじめに

SNSやブログを書いていると、「この文章、参考になりそう」「この図があると分かりやすいな」「専門家の言葉を紹介したい」と思うことがあります💭 学校のレポートや自由研究でも、本やネットの記事を参考にして文章を書くことがありますよね📚

そこで気になるのが「引用」です🤔

SNSトラブル事例の第2回では著作権を取り上げ、「引用の細かいルールは、別の回であらためて取り上げます」と書きました。今回は、その続きです📝

難しそうに見える「引用」ですが、5つのチェックに分けると、ぐっと考えやすくなります✅

こんな人に読んでほしい

  • ブログやSNSで、他人の文章や画像、図を紹介したい🖼️
  • 専門家や本の言葉を紹介したい📖
  • 学校のレポートや自由研究で、本やネットの文章を使いたい✏️
  • 「出典を書けば使っていいんじゃないの?」と思っていた
  • 引用と転載の違いが、よく分からない

この記事の目的

この記事の目的は、法律の細かな知識を覚えることではありません。他人の文章や画像を使いたくなったときに、「これは引用として考えてよさそうかな?」と一度立ち止まって考えられるようになることです🚦

特に覚えておきたいのは、「出典を書いたからOK」とは限らないということ。ここが分かるだけでも、引用との付き合い方が変わってきます💡

結論

結論:引用の5つのチェック。1 もう世の中に公開されている作品か、2 この記事で使う理由があるか、3 自分の文章が中心で必要な分だけか、4 どこからどこまでが引用か見て分かるか、5 誰の何という作品か書いてあるか。出典を書いただけでは引用としてOKではない

先に結論です。

「出典を書いた」=「引用としてOK」ではありません。⚠️

著作権法では、すでに公表された作品は、一定の条件を満たせば、作者の許可を得なくても「引用」して使うことができます📜 ただしその引用は、「公正な慣行に合致する」もので、「引用の目的上、正当な範囲内」でなければなりません。(著作権法 第32条)

何を言っているか、イマイチ分かりにくいですよね😅 いったん分かりやすいように整理します。

文化庁の資料をもとに、この記事では、引用として使えるかどうかを次の5つに分けて考えます👇(文化庁)

  • ① もう世の中に公開されている作品か
  • ② この記事で、その作品を使う理由があるか
  • ③ 自分の文章が中心で、使うのは必要な分だけか
  • ④ どこからどこまでが引用か、見て分かるか
  • ⑤ 誰の、何という作品か、書いてあるか

つまり、「出典を書いたから大丈夫!」ではなく、①〜④を順番に考えたうえで、最後に⑤の出典を書く。この順番が大切です🔢

そもそも「引用」ってどういうこと?

原則と例外:原則は作者の許可を得てから使う、転載OKなどの表示があればその範囲で。例外の引用は条件を満たせば許可なしで使えるが、自分の説明のために必要な分だけ。使いたいから使うは引用ではない

「引用」とは、簡単に言えば、自分の文章などの中で、他の人が作った文章や画像を、必要な範囲で取り上げることです✂️

他人の作品を使うときは、作者の許可を得るのが原則です🙋 引用は、その原則の例外として、法律で認められている使い方のひとつです。(文化庁)

たとえば、自分の考えを説明するために専門家の言葉を一部紹介して、その言葉について自分の意見を書く、といった使い方です🗣️

ただし、「使いたいから使う」=「引用」ではありません。ここが大事なところです☝️

引用の5つのチェック

① その作品は、すでに公表されている?

まず確認したいのが、「その作品は、すでに世の中に公開されているもの?」ということです🌐 本、ブログ、論文、写真、イラストなど、公表されている作品が引用の対象になります。

ここで気をつけたいのは、「公表されている」=「自由に使っていい」ではない、ということです🙅 インターネットで公開されている文章や画像にも、著作権があります。

② この記事で使う必要がある?

同じ専門家の言葉でも、その言葉について私はこう考えますと説明するなら引用と考えられる。いいことを言っているからと記事の最初に飾りとして載せるのは、説明とつながっておらず引用とは言えない

ここが、とても大切です⭐ その文章や画像を使う理由が、「この記事で説明するために必要だから」になっているでしょうか。

たとえば、「この専門家の意見について、私はこう考えます」と説明するために、その専門家の言葉を紹介する。これなら、「なぜ、その言葉を使うのか」が分かります👍

一方で、「いいことを言っているから、記事の最初に飾りとして載せておこう」と、自分の説明とつながらないまま専門家の言葉を載せる使い方は、引用とは言えません🚫 文化庁も、自分の作品に登場する必然性のない他人の作品の利用は、引用には当たらないとしています。(文化庁)

「記事を飾るためなのか?」「その作品について説明するためなのか?」と考えてみましょう🤔 イラストや写真では、この迷いが特に起きやすいので、このあとの「場面別」でもう一度取り上げます。

③ 自分の文章が「主」、引用が「従」になっている?

次は、自分の文章と引用した部分の、どちらが中心なのかを考えます⚖️

たとえば、「この点について、専門家はこう述べています」→ 引用 →「この意見について、私はこう考えます」という形なら、自分の文章が中心で、引用は説明を支える材料になっています🧱

反対に、他人の文章や図を大きく載せて、自分のコメントは少しだけ。これでは、他人の作品そのものを見せることが目的になってしまいます😣 引用する量も、必要な最小限にとどめましょう。

④ どこからが引用なのか、見て分かる?

引用の形:自分の文章、かぎかっこや引用ブロックで分けた引用部分、誰の何という作品かの出典、自分の考えの順。主役は自分の文章で、引用する量は必要な最小限に

次は、「ここからここまでが他人の作品です」と、読んだ人に分かるようになっているかです👀

文章なら、かぎかっこや引用ブロックを使って、自分の文章と引用部分を分けます📑 「自分が書いた文章」と「他人の作品」がごちゃ混ぜになっていると、読む人には区別がつきません。

⑤ 誰の、何という作品なのか分かる?

最後は出典です🏷️ 「これは誰が作った、何という作品なのか?」が分かるように、作者名や作品名、掲載元などを示します。

出典を示すことは、法律で決められた義務でもあります。(著作権法 第48条)出典を示さなかった場合には、50万円以下の罰金という罰則もあります💴(著作権法 第122条)

ここで、最初の結論をもう一度。「出典を書いたから引用としてOK」ではありません。出典は、①〜④がそろったうえでの、最後の仕上げです🎀

場面別:イラストや写真、学校のレポートのとき

イラストや写真を使いたいとき

イラストや写真:かわいいからブログに載せる、アイキャッチにちょうどいいは引用とは言えない。このイラストのここに注目と、その作品について説明するなら考える余地があり、全体の引用も考えられる

イラストや写真は、文章以上に「そのまま使いたくなる」ものです🎨

「このイラスト、かわいいからブログに載せよう」「記事のアイキャッチにちょうどいい」という使い方は、②の「この記事で使う必要がある?」に当てはまらないので、引用とは言えません🙅‍♀️

反対に、「このイラストの、ここに注目してほしい」と、その作品について自分が説明するのであれば、引用として使えるかを考える余地があります🔍 そのとき、写真やイラストのように一部だけでは意味が伝わりにくい作品は、全体を引用することも考えられます。(文化庁)

説明するために必要なのか、飾るために使いたいのか。ここを分けて考えると、判断しやすくなります🧭

学校のレポートや自由研究で使いたいとき

学校のレポートや自由研究で使うときの4つ:長くそのまま写さない、自分の文章と引用を分ける、本やページの名前を書く、そのあとに自分の考えを書く

学校のレポートや自由研究でも、他の人が書いた文章を参考にすることがあります🏫 次の4つを意識すると分かりやすいです。

  • 長くそのまま写さない。必要な部分だけを使う
  • 自分の文章と引用を分ける。そのまま使った言葉は、かぎかっこなどでくくる
  • 本やページの名前を書く。どこから持ってきた言葉なのか、あとから確かめられるようにする
  • そのあとに自分の考えを書く。「自分はどう思ったのか」「何が分かったのか」を書く

本やネットの記事を参考にするのは、悪いことではありません😊 いろいろな資料を調べることは、レポートや自由研究ではむしろ大切です。そのうえで、「ここまでは誰かの言葉」「ここからは自分の考え」と分かるようにしておきましょう✨

「引用」「転載」「要約」の違い

似たような言葉なので、ここで整理しておきます🗂️

言葉ざっくり言うと使えるのはどんなとき?
引用自分の説明のために、他人の作品の一部を取り上げる5つのチェックを満たしていれば、作者の許可がなくても使える
転載他人の文章や画像を、そのまま別の場所に載せる作者の許可があれば使える。「転載OK」など、作者が使い方を示しているときは、その範囲で使える
要約他人の文章の内容を、自分の言葉で短くまとめる内容を自分の言葉でまとめ、出典を書いて紹介する。元の言い回しをそのまま多く残すと、要約とは言いにくくなる

どれも「ダメ」なのではなく、使い方によって守るルールが違う、ということです🙆

著作権が守っているのは、文章や絵の「表現」で、考えやアイデアそのものではありません💡(文化庁)だから、内容を自分の言葉で伝える要約は、記事やレポートで内容を紹介するときの身近な方法です📝 一方、文章や画像をそのまま使うなら、「引用のルールを守る」か「作者の許可をもらう」のどちらかが必要です🤝

迷ったときは、この2つを考える

迷ったときの分かれ道:作品そのものを見せたいなら作者の許可が必要では、転載OKなどの表示を確認。作品について説明・批評したいなら5つのチェックを確認して最後に出典を書く

他人の文章や画像を使いたくなったら、まず次の2つを考えてみましょう🛑

  • ① この作品そのものを見せたいのか?
  • ② この作品について、自分が説明・批評するために使いたいのか?

①なら、「これは引用ではなく、作者の許可が必要なのでは?」と確認します📩 ②なら、「引用の5つのチェックを満たしているかな?」と確認します✅

「これを使うと記事がきれいになる」「この画像があると分かりやすそう」で終わらず、「なぜ、この作品を使う必要があるのか?」まで考えるのがポイントです🎯

まとめ

引用を考えるときは、次の5つを順番に確認してみましょう📋

  • ① その作品は、すでに公表されている?
  • ② この記事で使う必要がある?
  • ③ 自分の文章が「主」、引用が「従」になっている?
  • ④ どこからが引用なのか、見て分かる?
  • ⑤ 誰の、何という作品なのか分かる?

そして、いちばん大事なポイントをもう一度。「出典を書いた」=「引用としてOK」ではありません。出典は大切です📌 でも、それだけではなく、「自分の説明が中心になっているか」「その作品を使う必要があるか」「引用部分が分かるようになっているか」まで考えることが大切です。

「ネットにあったから使っていい」でもなければ、「出典を書いたから何でもOK」でもありません🙅‍♂️ 逆に言えば、ポイントを順番に確認すれば、必要以上に難しく考えなくても大丈夫です😌

迷ったら、まずは一呼吸🍵 「私は、この作品を見せたいのか。それとも、この作品について説明したいのか?」ここから考えてみましょう。

なお、最近の裁判では、引用の目的や使い方、作者への影響などを合わせて判断する例もあります⚖️(文化庁)実際の判断は、具体的な使い方によって変わります。

まとめ:出典を書いただけでは引用としてOKではない、ネットにあったは自由に使っていいではない、順番に確認すれば必要以上に難しく考えなくていい。迷ったら一呼吸

あとがき

筆者自身も、ブログを書いていて「この画像や文章、使っていいのかな」と迷うことがあります😓 今は、そんなときはAIに聞きながら、その答えを参考にして、自分で判断しています🤖 この記事は、そうした迷いをきっかけに、あらためて「引用」について整理したものです。

ブログを書いていると、文章や画像を使いたい場面は意外と出てきます📷 だからこそ、「出典を書けばいい」と単純に考えるのではなく、5つのチェックを使って、一度立ち止まって考える。そんな習慣を持っておくと、他人の作品とも付き合いやすくなるのではないでしょうか🌱

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