「一番売れています」で選んで大丈夫?|人気商品を買う前に確認したいこと

「一番売れています」で選んで大丈夫? 人気商品を買う前に確認したいこと 投資

はじめに

「こちらの商品が、一番売れていますよ」

買い物でも、投資でも、こう言われると、ちょっと気になりませんか🤔

たくさんの人が選んでいるなら、きっと良いものなのだろう。自分で調べるより、人気のものを選んだほうが失敗しにくそう。そう思うのは、ごく自然なことです🙂

ただ、投資の商品を選ぶときは、少しだけ立ち止まりたいところです。「売れている」という情報だけでは、中身も、自分に合っているかも分からないからです🧐

この記事では、金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査をもとに、人気に引かれる気持ちの正体と、投資の商品を選ぶ前に見ておきたいことをまとめます📝

こんな人に読んでほしい

  • 勧められた商品を、そのまま選ぶことがある人
  • 投資を始めたいけれど、何を基準に選べばいいか分からない人
  • 説明を聞いても、どこを見ればいいか迷う人
  • 「人気ランキング」や「販売実績ナンバーワン」に、つい目が行く人

この記事の目的

人気の商品を避けることが目的ではありません。評判だけに頼らず、自分で決めるためのものさしを持つ、最初の一歩です👣

結論:「売れている」と「自分に合っている」は、別の話

結論:売れているはたくさんの人が選んだというだけで、自分に合っているかは別の話。入口で元本保証を確かめ、中身は何に投資しているか・手数料・リスクとリターンの3つを見る。投資が初めてなら全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難
  • 「売れている」は、たくさんの人が選んだ、というだけ。あなたに合っているかどうかは、別の話です
  • 選ぶ前に、まず入口で「元本保証」を確かめる。投資の商品なら、元本保証はない
  • そのうえで、何に投資しているか・手数料・リスクとリターンの3つを見る
  • 投資が初めてなら、全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難

「一番売れています」と言われると、なぜ気になるのか

自分で選ぶのはけっこう大変。そこに「みんなが買っています」のひと言で選ぶ手がかりが1つ手に入り、ほっとする。資料はこの気持ちを横並び行動バイアスと呼んでいる。参考にするのはよいが、中身を見ずに決めないこと

自分で選ぶのは、けっこう大変です😓情報を集めて、違いを比べて、良し悪しを決めなければなりません。

そこに「みんなが買っています」のひと言。これだけで、選ぶ手がかりが一つ手に入ります🔑「みんなが選ぶなら、何か理由があるはず」。そう感じて、ほっとするのです。

行列のできているお店に、なんとなく並びたくなる。あの感覚と同じです🚶

金融経済教育推進機構の資料は、この気持ちを「横並び行動バイアス」と呼んでいます🏷️

評判を参考にすること自体は、悪いことではありません👌気をつけたいのは、「参考にする」と「中身を見ずに決める」が、いつの間にか同じになってしまうことです⚠️

「売れています」で選ぶ人は、6人に1人

「これが一番売れています」と勧められたものを買うことが多いか(30,000人):あてはまる4.4%、ややあてはまる12.6%、どちらともいえない41.9%、あまりあてはまらない21.6%、あてはまらない19.5%。あてはまる人は合わせて17.0%で、およそ6人に1人

金融経済教育推進機構(J-FLEC)が2025年9月26日〜10月17日に、全国の18〜79歳の30,000人に聞いた「金融リテラシー調査2025年」に、こんな質問があります📋

「類似する商品が複数あるとき、自分が『良い』と思ったものよりも、『これが一番売れています』と勧められたものを買うことが多い」。これが自分にあてはまるかを、5段階で聞いています(30,000人)。

  • あてはまる:4.4%
  • ややあてはまる:12.6%
  • どちらともいえない:41.9%
  • あまりあてはまらない:21.6%
  • あてはまらない:19.5%

「あてはまる」と「ややあてはまる」を合わせると、17.0%。およそ6人に1人です👥いちばん多いのは「どちらともいえない」の41.9%。商品や場面によって、という人も多そうです🤷

「売れています」で選ぶことが多い人の割合(年代別):18〜29歳28.0%、30代21.6%、40代18.5%、50代13.3%、60代12.0%、70代10.4%。若い人ほど多い

年代別に見ると、18〜29歳が28.0%、30代が21.6%、40代が18.5%、50代が13.3%、60代が12.0%、70代が10.4%。若い人ほど多くなっています📊理由までは、調査からは分かりません。

なお、この質問は、商品全般についてのものです。投資の商品に限った数字ではありません📌

投資の商品になると、話は少し変わる

ふだんの商品で「売れています」で選ぶことが多い人は17.0%、複雑な仕組みの金融商品を売れ行きが良ければ購入する人は2.4%。質問がちがうのでそのまま比べられないが、お金の商品になると慎重になるようだ

同じ調査には、投資の商品に近い質問もあります。複雑な仕組みの金融商品を買うときに、「仕組みがよく分からなくても、売れ行きが良ければ購入する」を選んだ人は、2.4%でした(30,000人中)🔍

質問がちがうので、そのまま比べることはできません。それでも、ふだんの買い物では人気に引かれる人も、お金の商品になると、ぐっと慎重になるようです🛑

「売れています」で選ぶことが多い人の特徴:株式に投資している42.2%(全体36.2%)、お金の問題の正答率45.4%(全体53.8%)、借りすぎていると感じる26.4%(全体11.7%)。原因と結果は調査からは分からない

一方で、「一番売れています」で選ぶことが多い人のうち、株式に投資している人は42.2%。全体の36.2%より多くなっていました。人気に引かれやすい人が、投資をしていないわけではありません💹

また、この人たちは、お金の知識を確かめる問題の正答率が45.4%で、全体の53.8%より低めでした。お金を借りすぎていると感じている人も26.4%と、全体の11.7%より多くなっています。どちらが原因で、どちらが結果かは、調査からは分かりません。ただ、人気の情報を目にしたときこそ、中身を確かめるきっかけにしたいところです💡

選ぶ前に、入口で1つ・中身で3つ

選ぶ前に、入口で1つ・中身で3つ:入口は元本保証(あるなら投資ではない商品)、1は何に投資しているか、2は手数料、3はリスクとリターン。元本保証と高いリターンが一緒に出てきたら、いったん距離を置く

では、何を見ればいいのでしょうか。難しい資料を全部読む必要はありません。まずは入口で1つ、そのあと中身を3つです👇

入口:元本保証はあるか

最初に確かめたいのは、そもそも投資の商品なのか、です。

投資の商品には、元本保証がありません。元本保証があるなら、それは預金のような、投資ではない商品です🏦

気をつけたいのは、「元本保証」と「高いリターン」が一緒に出てくる投資の話です。お金が減らないのに、大きく増える。そんなうまい話は、まずありません🙅詐欺の誘い文句としても、よく使われる組み合わせです🚨怪しいと思って、いったん距離を置きましょう✋

1. 何に投資しているか

最初に見たいのは、集めたお金が何に投資されるのか、です。

日本の株式なのか、海外の株式なのか、債券なのか。いくつかを組み合わせているのか。同じ「投資信託」という名前でも、中身がちがえば、値動きもまったくちがいます📈

商品の名前や人気の順位ではなく、説明書で「何に投資しているか」を確かめましょう📖

2. 手数料はいくらか

投資信託の手数料は、買うときにかかる購入時の手数料と、持っている間ずっとかかる信託報酬の2つ。信託報酬が年1.5%を超えるものは危険水域。投資する対象が同じなら、手数料は安いほど良い

次に見たいのが、手数料です。投資信託には、買うときにかかる手数料と、持っている間ずっとかかる手数料(信託報酬)があります。持っている間の手数料は、長く持つほど積み重なります🧱

手数料は、投資する対象が同じなら、安いほど良いと私は考えています。持っている間ずっとかかる手数料(信託報酬)が年1.5%を超えるものは、危険水域です。成績が良くても悪くても、毎年引かれるからです💸

「人気だから」で選ぶ前に、1年でいくらかかるのか、数字を見てみましょう🔢

3. リスクとリターン

最後に、どのくらい上がり、どのくらい下がりうるのかを、セットで見ます。

「去年は○%増えました」というリターンだけを見ると、つい、増えた商品を追いかけたくなります。でも、大きく増えるものほど、大きく下がることもあります。上がる幅と下がる幅は、いつもセットです🎢

大事なのは、リスクがあるから避けることではありません。どんな値動きが起こりうるのかを知ったうえで、自分が受け止められる範囲かどうかを考えることです⚖️

投資が初めてなら、何を選ぶ?

投資が初めてなら、全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難。強みは世界中に分けて投資できること、注意は市場全体が下がれば下がること。分からない商品はその場で決めない

商品を一つずつ比べるのは、最初はむずかしいもの。そんな人に、私は、全世界の株式に投資するインデックスファンドをおすすめします。これが、いちばん無難です🌍

インデックスファンドは、株価指数(市場全体の値動きを表す数字)と同じような値動きを目指す投資信託です。全世界の株式に投資するタイプなら、1つの国や会社だけでなく、世界中の会社に分けて投資できます🗺️

ただし、世界中に分けていても、株式市場全体が下がれば、値段は下がります📉「全世界」という名前だけで安心せず、さっきの3つを確かめるのを忘れずに。

そして、説明を読んでも分からない商品は、その場で決めなくて大丈夫です🙆持ち帰って、落ち着いて調べてから決めましょう。

まとめ

  • 「売れています」で選ぶことが多い人は、17.0%。およそ6人に1人
  • 「売れている」と「自分に合っている」は、別の話
  • 選ぶ前に、入口で元本保証を確かめる(投資の商品にはない)。そのうえで、何に投資しているか・手数料・リスクとリターンの3つを見る
  • 手数料は、同じ対象なら安いほど良い。信託報酬が年1.5%を超えるものは危険水域
  • 投資が初めてなら、全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難
まとめ:売れていますで選ぶ人は17.0%、売れていると自分に合っているは別の話、入口で元本保証を確かめ中身の3つを見る、手数料は同じ対象なら安いほど良い、初めてなら全世界の株式のインデックスファンド

人気は、知るきっかけ。決めるのは、中身を見てから。 人気の情報に振り回されず、自分で決める材料として使っていきましょう🌱

あとがき

「今、一番売れています!」。この言葉に、私は弱いです😅

お店やコンビニでこのPOPを見ると、やっぱり目を引きます。「一回、食べてみようかな〜?」「試してみよ〜かな?」。気づけば、お店の作戦に、どハマりです🎯

最近目を引いたのは、スマホのトーク画面の上に流れてくる広告です。コンビニのシュークリームや、ハンバーガー屋さんの季節限定のバーガーなど。「おいしそう……」と画面を眺めていると、お店の前を通ったときに、ちゃんと思い出すんですよね。広告って、本当に上手にできています📱

そうそう、もう一つ。テレビ番組で「合格」をもらった、というPOP。あれは、ずるい📺テレビならではの演出もあるのだろうな、と思っていても、つい手を伸ばしたくなります。しかも、合格した商品が一つや二つではないので、「明日も来よ〜」となる気持ち、分かります。

本文では「中身を確かめよう」と言っていますが、実際にお金を使って中身を確かめていては、ダメですね〜(笑)🤣

お金を貯める第一歩は、お店に近寄らないことなのかもしれません🏃

出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「金融リテラシー調査2025年」の結果

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