ドル建て保険はおすすめしない|投資が怖い人が勧められやすい「保険で運用」の注意点

ドル建て保険はおすすめしない。「保険で運用」を勧められたときの考え方を解説する記事のアイキャッチ 投資

「投資は怖い。でも、お金は増やしたい」😅

できれば増えてほしい。減ってほしくない。難しい勉強はしたくないし、株価も見たくない。……はい、欲張りです(笑)

でも、その気持ちは自然です。特に「もう60歳を超えている」「勉強する時間がない」「とにかく元本割れが怖い」という人にとって、投資は高い壁です。

そんな人に勧められやすいのが、ドル建て保険です。

先に結論を書きます。資産を増やす目的なら、私はドル建て保険をおすすめしません。 この記事では、その理由と、もし契約するなら確認してほしいことをまとめます。

こんな人に読んでほしい

  • 60歳を超えていて、大きなリスクは取りたくない
  • 投資の勉強が苦手、または時間がない
  • 「保険なら安心」と思っている
  • ドル建て保険を勧められている

この記事で知ってほしいこと

  • ドル建て保険は「保険」と「外貨での運用」をひとつにした商品
  • 増やす目的なら、為替・コスト・途中解約の3つが重い
  • 契約するなら、6つのことを聞いてから決める

ドル建て保険って、そもそも何? 🛟

ドル建て保険は、死亡保障がつく保険の部分と、保険料も受取額もドルで決まる外貨で運用する部分を、ひとつにした商品

ひと言でいうと、「保険」と「外貨(米ドルなど)での運用」を組み合わせた商品です。保険料も、将来の保険金や解約返戻金も、ドルで決まります。

「投資は怖いけど、保険なら……」と感じる人には、こんな点が魅力に見えます。

  • 毎日の値動きを見なくていい
  • 一定の利率(予定利率)が示されている
  • 死亡保障もついている

でも、ここからが大事です。「保険だから安心」で終わらせないでください。

増やす目的なら、おすすめしない5つの理由 ⚠️

増やす目的でドル建て保険をおすすめしない5つの理由。為替・コスト・途中解約・インフレ・満期後の勧誘

① 為替で、円での受取額が変わる 💱

1万ドルは、1ドル150円なら150万円、110円なら110万円、170円なら170万円。ドルが同じでも円での受取額は変わる

ドルで増えていても、受け取るときに円高になっていたら、円に戻した金額は減ります。

たとえば1ドル=150円のときに契約して、受け取るときに110円なら、同じ1万ドルでも150万円が110万円です。「ドルで増えている」と「円で増えている」は別の話です。

円安・円高の考え方は、為替リスクの記事にまとめています。

② コストが見えにくい 💸

予定利率から保険のコストと為替手数料が引かれる。示された予定利率は手取りの利回りではない

保険には、保障や保険会社の運営のためのコストが含まれます。さらに円とドルを両替するたびに、為替手数料もかかります。

投資信託の信託報酬のように「年◯%」と一目で分からないのが厄介なところです。「予定利率◯%」は、コストを引いたあとの手取りの利回りではありません。

③ 途中でやめると、元本割れしやすい 🕒

長く持つ前提の商品なので、早い時期に解約すると、解約返戻金が払った保険料を下回ることがあります。「10年は使わないお金」でないなら、慎重に考えたいところです。

④ インフレに弱い 📉

受け取る金額が決まっていても、その頃に物価が上がっていれば、そのお金で買えるものは減ります。

⑤ 満期のあとに、次の商品を勧められる 🚪

満期の連絡でその場で次の商品を契約せず、受け取り方を確認し、いつ何に使うかを決めてから考える

満期でひと安心……のタイミングで、「次はこちらはいかがですか?」と勧められることがあります。満期は「次の契約をする日」ではなく、「一度立ち止まる日」にしましょう。

保険と投資は、分けたほうがシンプル

保険の役割はもしものときの保障、投資の役割はお金を増やすこと。ひとつにまとめず分けたほうがシンプル

保険の役割は「もしものときの保障」。投資信託の役割は「お金を増やすこと」。2つを1つの商品にまとめると便利そうに見えますが、コストや仕組みが複雑になりやすいのです。

増やしたいなら、投資対象が同じならコストは安いほど有利です。初心者なら、国や銘柄を選ぶ手間を省ける全世界株式のインデックスファンド(通称オルカン)が、第一歩として無難です。暴落も好景気もまるごと受け止める投資です。🌍

保障が必要なら、保障だけの保険を別に考える。これが私の考えです。

契約する前に、この6つは聞いてほしい ✅

ドル建て保険を契約する前に聞く6つ。途中解約・為替・実際の利回り・満期のあと・死亡保障・何で運用しているか

「細かいことを聞いてもいいですか?」で大丈夫です。むしろ聞きましょう。

聞くこと具体的には
① 途中で解約したら?5年後・10年後にいくらになる? 払った保険料を上回るのは何年後?
② 為替が動いたら?「1ドル=◯円なら、円でいくら受け取れる?」 両替の手数料は?
③ 実際の利回りは?払う総額と、受け取る金額を比べるとどうなる?
④ 満期のあとは?一括・分割で受け取れる? 別の商品に自動で移らない?
⑤ 死亡保障は?いくら保障される? そもそも自分に必要?
⑥ 何で運用している?株式? 債券? どの国?

分からなければ、分かるまで聞く。それでも分からなければ、持ち帰る。 契約前の確認の考え方は、損をしやすい投資商品の記事にも書いています。

「勉強しない」にも、コストがかかる

自分で調べて選べばコストを低く抑えられ、人に任せれば手間は減るが手数料や保険のコストを払う

ここは、私がいちばん伝えたいところです。

自分で調べて選ぶ代わりに、保険会社や販売会社に任せる。その分、手数料や保険のコストを払っているということです。

「時間がない」「保障もほしい」「コストを払っても任せたい」。そう納得したうえで選ぶなら、それはその人の選択です。大切なのは、「なんとなく安心だから」で払い続けないことです。

我が家は、見事に意見が割れています(笑)

ここからは、我が家のリアルな話です。

妻は保険派、私は投資派。

妻は、全世界株式に連動するタイプの保険に入っています。私が「全世界株式のインデックスファンドなら、もっと低いコストで運用できるよ」と話すと、妻からひと言。

「じゃあ、損しない100%保証はあるの?」

……完敗です(笑)

ちなみに私自身は、入っていた20年の保険を解約して、全世界株式のインデックスファンドに移しました。

理屈では勝てても、人の不安には勝てません。😂 でも、これがとても大事なことだと思うんです。

実家も「守り派」でした 🏠

実家はドル建て終身保険に入っていました。全世界株式のインデックスファンドの話もしましたが、昔、投資信託で失敗した経験がある。「ネット証券の口座開設? 面倒くさい」という壁もある。……これは強い。

そんな中、保険が1本満期を迎えて、担当者の方が家に来ました。当然、「次の商品はいかがですか?」という話です。

そこで私が「この商品は、どこに投資して増やしているんですか?」「信託報酬のようなコストは、何%ですか?」と聞いてみると、納得できる答えは返ってきませんでした。

結局、新しい契約は見送り。今は満期になったお金を、日本国債なども含めて、本人が理解しやすい形で考えているところです。

投資でいちばん高い壁は「感情」

投資でいちばん高い壁は感情。変わりにくい気持ちと、少しずつ学び質問できるようになるという今日からできること

一連のことで分かったのは、投資のいちばんの壁は、知識より「感情」だということです。

「怖い」「損したくない」「保険なら安全そう」「ネット証券は面倒」。こうした気持ちは、正論を10個並べても変わりません。

だからこそ、まずは自分が少しずつ学ぶ。そして「これは何?」「いくらかかる?」と聞けるようになる。それだけで、かなり違います。📚

よくある質問

ドル建て保険は、入らないほうがいいですか?

資産を増やす目的なら、おすすめしません。 為替で円の受取額が変わる、コストが見えにくい、途中解約で元本割れしやすい、という3つが重いからです。死亡保障に価値を感じ、この3つを理解したうえで選ぶなら、それはその人の選択です。

予定利率が高ければ、お得ですか?

予定利率は、コストを引いたあとの手取りの利回りではありません。払う総額と受け取る金額を、円で比べてみてください。

すでに入っているドル建て保険は、解約したほうがいいですか?

まずは、今解約したらいくらになるかを確認しましょう。元本が戻るまでの年数や、ほかの商品に移した場合どうなるかなど、シミュレーションを繰り返して、自分が納得できるほうを選んでください。

満期になったら、どうすればいいですか?

その場で次の商品を契約しないでください。受け取り方を確認し、そのお金をいつ・何に使うかを決めてから考えましょう。

まとめ

まとめ。増やす目的ならおすすめしない、増やすなら投資・保障なら保険、契約するなら6つを聞く
  • ドル建て保険は、「保険」と「外貨での運用」をひとつにした商品
  • 増やす目的なら、為替・コスト・途中解約が重く、おすすめしません
  • 増やすなら投資、保障なら保険、と分けたほうがシンプル
  • 契約するなら6つを聞き、分からなければ持ち帰る
  • 満期は、次の契約をする日ではなく、立ち止まる日

「保険だから安心」だけで決めない。そして、「怖いから全部お任せ」にもしない。✨

あとがき

私も、最初から金融商品が分かっていたわけではありません。分からない言葉を調べて、また分からない言葉が出てきて、また調べる。その繰り返しでした。

知識が増えても、リスクがなくなるわけではありません。でも、「何が怖いのか」「そのためにいくら払っているのか」が分かると、少し冷静になれます。

まずは今日、入っている保険の契約内容を3分だけ見てみる。それで十分です。

……と言いつつ、妻の説得はまだ途中です(笑)

あ〜妻よ、保険にはコストがかかっているんだよ〜😭

最後は、本人が納得して選ぶことがいちばん。「安心だから」ではなく、「分かったうえで選ぶ」を目指していきましょう。🌱

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