はじめに
「こちらの商品が、一番売れていますよ」
買い物でも、投資でも、こう言われると、ちょっと気になりませんか🤔
たくさんの人が選んでいるなら、きっと良いものなのだろう。自分で調べるより、人気のものを選んだほうが失敗しにくそう。そう思うのは、ごく自然なことです🙂
ただ、投資の商品を選ぶときは、少しだけ立ち止まりたいところです。「売れている」という情報だけでは、中身も、自分に合っているかも分からないからです🧐
この記事では、金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査をもとに、人気に引かれる気持ちの正体と、投資の商品を選ぶ前に見ておきたいことをまとめます📝
こんな人に読んでほしい
- 勧められた商品を、そのまま選ぶことがある人
- 投資を始めたいけれど、何を基準に選べばいいか分からない人
- 説明を聞いても、どこを見ればいいか迷う人
- 「人気ランキング」や「販売実績ナンバーワン」に、つい目が行く人
この記事の目的
人気の商品を避けることが目的ではありません。評判だけに頼らず、自分で決めるためのものさしを持つ、最初の一歩です👣
結論:「売れている」と「自分に合っている」は、別の話

- 「売れている」は、たくさんの人が選んだ、というだけ。あなたに合っているかどうかは、別の話です
- 選ぶ前に、まず入口で「元本保証」を確かめる。投資の商品なら、元本保証はない
- そのうえで、何に投資しているか・手数料・リスクとリターンの3つを見る
- 投資が初めてなら、全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難
「一番売れています」と言われると、なぜ気になるのか

自分で選ぶのは、けっこう大変です😓情報を集めて、違いを比べて、良し悪しを決めなければなりません。
そこに「みんなが買っています」のひと言。これだけで、選ぶ手がかりが一つ手に入ります🔑「みんなが選ぶなら、何か理由があるはず」。そう感じて、ほっとするのです。
行列のできているお店に、なんとなく並びたくなる。あの感覚と同じです🚶
金融経済教育推進機構の資料は、この気持ちを「横並び行動バイアス」と呼んでいます🏷️
評判を参考にすること自体は、悪いことではありません👌気をつけたいのは、「参考にする」と「中身を見ずに決める」が、いつの間にか同じになってしまうことです⚠️
「売れています」で選ぶ人は、6人に1人

金融経済教育推進機構(J-FLEC)が2025年9月26日〜10月17日に、全国の18〜79歳の30,000人に聞いた「金融リテラシー調査2025年」に、こんな質問があります📋
「類似する商品が複数あるとき、自分が『良い』と思ったものよりも、『これが一番売れています』と勧められたものを買うことが多い」。これが自分にあてはまるかを、5段階で聞いています(30,000人)。
- あてはまる:4.4%
- ややあてはまる:12.6%
- どちらともいえない:41.9%
- あまりあてはまらない:21.6%
- あてはまらない:19.5%
「あてはまる」と「ややあてはまる」を合わせると、17.0%。およそ6人に1人です👥いちばん多いのは「どちらともいえない」の41.9%。商品や場面によって、という人も多そうです🤷

年代別に見ると、18〜29歳が28.0%、30代が21.6%、40代が18.5%、50代が13.3%、60代が12.0%、70代が10.4%。若い人ほど多くなっています📊理由までは、調査からは分かりません。
なお、この質問は、商品全般についてのものです。投資の商品に限った数字ではありません📌
投資の商品になると、話は少し変わる

同じ調査には、投資の商品に近い質問もあります。複雑な仕組みの金融商品を買うときに、「仕組みがよく分からなくても、売れ行きが良ければ購入する」を選んだ人は、2.4%でした(30,000人中)🔍
質問がちがうので、そのまま比べることはできません。それでも、ふだんの買い物では人気に引かれる人も、お金の商品になると、ぐっと慎重になるようです🛑

一方で、「一番売れています」で選ぶことが多い人のうち、株式に投資している人は42.2%。全体の36.2%より多くなっていました。人気に引かれやすい人が、投資をしていないわけではありません💹
また、この人たちは、お金の知識を確かめる問題の正答率が45.4%で、全体の53.8%より低めでした。お金を借りすぎていると感じている人も26.4%と、全体の11.7%より多くなっています。どちらが原因で、どちらが結果かは、調査からは分かりません。ただ、人気の情報を目にしたときこそ、中身を確かめるきっかけにしたいところです💡
選ぶ前に、入口で1つ・中身で3つ

では、何を見ればいいのでしょうか。難しい資料を全部読む必要はありません。まずは入口で1つ、そのあと中身を3つです👇
入口:元本保証はあるか
最初に確かめたいのは、そもそも投資の商品なのか、です。
投資の商品には、元本保証がありません。元本保証があるなら、それは預金のような、投資ではない商品です🏦
気をつけたいのは、「元本保証」と「高いリターン」が一緒に出てくる投資の話です。お金が減らないのに、大きく増える。そんなうまい話は、まずありません🙅詐欺の誘い文句としても、よく使われる組み合わせです🚨怪しいと思って、いったん距離を置きましょう✋
1. 何に投資しているか
最初に見たいのは、集めたお金が何に投資されるのか、です。
日本の株式なのか、海外の株式なのか、債券なのか。いくつかを組み合わせているのか。同じ「投資信託」という名前でも、中身がちがえば、値動きもまったくちがいます📈
商品の名前や人気の順位ではなく、説明書で「何に投資しているか」を確かめましょう📖
2. 手数料はいくらか

次に見たいのが、手数料です。投資信託には、買うときにかかる手数料と、持っている間ずっとかかる手数料(信託報酬)があります。持っている間の手数料は、長く持つほど積み重なります🧱
手数料は、投資する対象が同じなら、安いほど良いと私は考えています。持っている間ずっとかかる手数料(信託報酬)が年1.5%を超えるものは、危険水域です。成績が良くても悪くても、毎年引かれるからです💸
「人気だから」で選ぶ前に、1年でいくらかかるのか、数字を見てみましょう🔢
3. リスクとリターン
最後に、どのくらい上がり、どのくらい下がりうるのかを、セットで見ます。
「去年は○%増えました」というリターンだけを見ると、つい、増えた商品を追いかけたくなります。でも、大きく増えるものほど、大きく下がることもあります。上がる幅と下がる幅は、いつもセットです🎢
大事なのは、リスクがあるから避けることではありません。どんな値動きが起こりうるのかを知ったうえで、自分が受け止められる範囲かどうかを考えることです⚖️
投資が初めてなら、何を選ぶ?

商品を一つずつ比べるのは、最初はむずかしいもの。そんな人に、私は、全世界の株式に投資するインデックスファンドをおすすめします。これが、いちばん無難です🌍
インデックスファンドは、株価指数(市場全体の値動きを表す数字)と同じような値動きを目指す投資信託です。全世界の株式に投資するタイプなら、1つの国や会社だけでなく、世界中の会社に分けて投資できます🗺️
ただし、世界中に分けていても、株式市場全体が下がれば、値段は下がります📉「全世界」という名前だけで安心せず、さっきの3つを確かめるのを忘れずに。
そして、説明を読んでも分からない商品は、その場で決めなくて大丈夫です🙆持ち帰って、落ち着いて調べてから決めましょう。
まとめ
- 「売れています」で選ぶことが多い人は、17.0%。およそ6人に1人
- 「売れている」と「自分に合っている」は、別の話
- 選ぶ前に、入口で元本保証を確かめる(投資の商品にはない)。そのうえで、何に投資しているか・手数料・リスクとリターンの3つを見る
- 手数料は、同じ対象なら安いほど良い。信託報酬が年1.5%を超えるものは危険水域
- 投資が初めてなら、全世界の株式に投資するインデックスファンドが無難

人気は、知るきっかけ。決めるのは、中身を見てから。 人気の情報に振り回されず、自分で決める材料として使っていきましょう🌱
あとがき
「今、一番売れています!」。この言葉に、私は弱いです😅
お店やコンビニでこのPOPを見ると、やっぱり目を引きます。「一回、食べてみようかな〜?」「試してみよ〜かな?」。気づけば、お店の作戦に、どハマりです🎯
最近目を引いたのは、スマホのトーク画面の上に流れてくる広告です。コンビニのシュークリームや、ハンバーガー屋さんの季節限定のバーガーなど。「おいしそう……」と画面を眺めていると、お店の前を通ったときに、ちゃんと思い出すんですよね。広告って、本当に上手にできています📱
そうそう、もう一つ。テレビ番組で「合格」をもらった、というPOP。あれは、ずるい📺テレビならではの演出もあるのだろうな、と思っていても、つい手を伸ばしたくなります。しかも、合格した商品が一つや二つではないので、「明日も来よ〜」となる気持ち、分かります。
本文では「中身を確かめよう」と言っていますが、実際にお金を使って中身を確かめていては、ダメですね〜(笑)🤣
お金を貯める第一歩は、お店に近寄らないことなのかもしれません🏃

